夢見りあむが見せる現実

 第8回シンデレラガール総選挙の結果が発表され、P界隈で悲喜こもごもが産まれている。。このブログを書くきっかけになった夢見りあむは中間から順位を変えず3位を維持していた。少しだけ、今回の結果を見て思ったことを書いておこうと思う。

 一つ。シンデレラガールズのゲームで蒸気公演というイベントがあった。近未来のディストピアを連想させる世界観の中希望を見いだそうとする人々の感動的なストーリーであり、見たことのない読者にはぜひ何らかの形で触れてほしいのだが、開催中は話題がもちきりで、メインキャストを張った岡崎泰葉と斎藤洋子の名前を一躍有名にした。しかし、彼女らの名前は50位圏内になかった。物語性が総選挙に与える影響について示唆を与えており、このブログの主張と合致した結果ではあるのだが、少しだけ悲しい。

 二つ。的場梨沙について。彼女が、りあむ躍進の影で涙を飲む結果になった。サプボを望む声も多く見られた。しかし彼女にサプボはつかないと思う。U149関連でありそうという意見が多くあったが、イベントで、U149からのサプボはないと明言されたらしい(私も知らなかったのだが、今日の的場梨沙Pのツイートから知った)。ゆえにあるなら運営からの温情枠になるのでそれがどうなるかだ。去年のサプボ枠に白菊ほたるがいたが、彼女については第七回総選挙で①Cuボイス未実装アイドルの中でトップの順位だった②このときの総選挙のボイス枠がCuにはなかった③このときの総選挙でボイスが確定した日菜子や光より順位が上だった というようにかなり特殊な条件が重なっている。今回の総選挙でPaはボイス枠をりあむとナターリアで二人もらっており、CuとCoは一人ずつもらっていることも考え合わせると、属性として運営からの温情を貰うのは難しいだろう。サプボ枠はもしあっても、CuかCoのどちらかだが、3属性全てで新ボイス枠があるため、期待は薄いだろう。的場梨沙はサプボが期待されがちで浮動票を取りにくいと悩んでいるらしい。周知のため、当ブログでも、的場梨沙にサプボはないだろうと考えていることを明記しておく。

 三つ。上と関連して。的場梨沙Pの方々には、夢見りあむに対し、どす黒い感情を持ってしまう方もいることと思う。しかしこの感情は、今日ぐらいは許されるとしても、今後は、界隈のイメージに繋がってしまう。シンデレラガールズと向き合い続けるには、冷めた心も必要だ。私が見た感情に、夢見りあむへの投票はおふざけや悪意で行われたもので、だからこの投票行為は許せないなどと考えてしまうというものがあった。これは、心が悲しみと行きどころのない悔しさに支配されて、冷静な判断が行えなくなった結果生まれているものだ。当ブログは、それは違うと主張する。夢見りあむへの投票の大部分はシンデレラガール総選挙に熱心だからこそ生まれたもので、悪意によるものはそれと比較するとわずかだと主張したい。以下それについて述べる。

 りあむへの投票を別の界隈で過去にあった、スフィンクスやコイルや五条(以下コイルと一括して称する)と類比して考えている人がいるらしい。しかし私は、りあむへの投票とこれらの投票とは決定的に違う部分があると思う。それは、コイルへの投票は2ちゃんねるで組織だって行われたが、りあむには、中心になる指揮系統が見られなかったことだ。コイルへの投票は、掲示板の中でふざけた投票を煽る人たちがいて、また投票ツールなんかも貼られていて、簡単に大量に投票することができた。しかしりあむには、ダイマ募集しても来なかったという報告があったが、中枢組織がなかった。悪意やおふざけによる投票組織ならなおさらだ。また、コイルと違い、シンデレラガール総選挙は投票までかなり手間がかかる。コイルは、パソコンでマウスをちょっとクリックすれば大量に投票ができたが、りあむには、デレステでもレベルの制限やいくつものミッションの達成などと投票券獲得のためにやらなければならないことが多い。モバマスも新規で始めるにはハードルが高い。課金すればいいと思われるかもしれないが、おふざけで投票するような層が大量に課金するようなことは考えにくい。同様に、あまり大きな手間をかけるとも思えない。以上のことから、おふざけや悪意でりあむに投票する人間は、りあむに投票した人の割合として少ないはずだと考える。
 
 ではなぜそんな動機を見かける機会があったのか。それは、りあむの拡散力が大きすぎて、割合が少なくても絶対数がそこそこの大きさになってしまったことと、投票について特殊な動機についつい着目して代表させてしまう認知バイアスによるのだと思われる。
別の記事でも書いたが、普段からデレステモバマスを遊んでいる人の中に、投票先をはっきり決めながら投票券を集めている人間は多くない。そんなたくさんの人々が投票先を決めあぐねているところに、りあむがすごい勢いで拡散され浸透し、印象に残り、いざ投票となったところで、例えば(投票したい子たくさんいるけど、そういえばこの前ちょっと見たりあむって子、胸大きいし性格も面白かったな。この子に入れてやるか)というように利用可能性ヒューリスティックが働き(かなり戯画化したが)、りあむに投票した。りあむが票を集めた理由の真相は、そんなところだろう。彼らは、総選挙に無関心だったとかそういう訳ではない。むしろ、かなり関心があったり、ゲームに熱心だったりしないと投票券は集められない。しかし投票先を決めようにも、好きな顔、好きな声、好きなユニット、……、と、考えるべき要素が多すぎるのだ。少ないアイドルに熱心なPには意外かもしれないが、シンデレラガールズ総選挙の投票先を選ぶのは、原理的にかなり難しい。こんな風に決められないでいると、いつの間にか、無意識に備わった利用可能性ヒューリスティックが働き、いざというタイミングで、最も印象に残っていたアイドルに投票することになる。繰り返すが、彼らは投票先を真剣に考えているのである。考えても、原理的に、投票先選択の基準が多すぎるのが問題なのだ。

 次回も総選挙を戦うならば、投票はどんな風に行われているのかについて冷めた心で観察、思考する必要がある。その時、担当への思いや複雑な感情で心が熱され過ぎていると、上手く結果が出せないかもしれないと申し上げておく。




さいごに。安部菜々さんへ。一年間お疲れさまでした。派手なダイマも出来ず、結果も残せないし、こんなブログを書いているような夢を失った私はPではないと思いますが、あなたが好きだという気持ちは変わりません。勝手な言いぐさではありますが、これからもあなたを好きでいさせて下さい。