救われるべきは夢見りあむではなくてPの魂だと思う、という話

 お久しぶりです。夢見りあむSSRデレステに実装されましたね。[夢見りあむは救われたい]。そのコミュでなんと総選挙当時巻き起こっていたお気持ち表明に言及されていました。それで懐かしくなり、もう一度あのあたりの時期にあったことを振り返ろうと思いましたので、筆を取りました。

 とりあえず、私なりに重要だった出来事をピックアップして並べてみます。

(シンデレラ初ドーム公演発表)   
2018年7月19日 恒常SSR2週目実装開始
   8月31日 ガルフロイベント開始
   11月10日 メラド1日目
   12月2日 ナゴド2日目 新アイドル実装予告
2019年2月7日 夢見りあむ モバマス実装
   2月28日 VelvetRose イベント開始

 私はガルフロが運営の方針を示す曲だと考えているので、ガルフロを軸に整理しました。
 ガルフロは「自分の足で歩けシンデレラ」が話題にあげられがちですが、他に、デレステにコールありバージョンが追加された初楽曲だということを見逃せません。ドームで披露することがほとんど前提になっていることが分かります。この頃運営は、ドーム公演決定を受け、収益をガシャとライブの二本立てにすることを本格的に決めたのだと私は想像しています。デレラジなどで「ライブで披露するなら」形式のコメントが増え始めたのはここからではないかという印象があります。さてそこで運営は全体の方針も変化させたのでしょうが、その中に「恒常2週目」も含まれていたと考えられます。ドーム公演が可能になるほどライブ人気が高まり、今後ライブを中心に据えるとなると、どうしてもボイスのあるアイドルを推していかなければならないからです。恒常2週目としてほどなく追加されたインディビと羽衣小町の楽曲がライブでフューチャーされ盛り上がっていたこともこれを裏付けています。運営は恒常2週目はライブとの相乗効果で収益をあげられると思っていたことでしょう。
 ところがこの方針はPからの評判が芳しくなかったわけです。「自分の足で歩け」で運営が意図した真意はなんとも言えませんが、運営がPの意向を無視していくと読まれてしまい、この時期と恒常2週目が重なった結果、①アイドルマスターのPとアイドルが紡いでいく物語という側面を無視する②運営主導で声ありアイドルを積極的に優遇する という、古参で箱押しのPには受け入れられないようなメッセージが運営から発されてしまいました。
 そこに、新アイドルがやってきます。新アイドルはドームで発表された以上、ガルフロ時点で運営の方針に入っていたでしょう。ボイスありと無しの差がどこから来たのかはわからないのですが、当時は全員ボイス無しなら容認の空気があったことは書いておきます。しかしそれを嘲笑うかのようにVelvetRoseはボイスつきで登場し、アイドルのPへの態度も話題になりましたし、運営からPへの押し付け的メッセージとしか読めない部分があるコミュなど、もはやPの希望など聞かず運営の方針こそがシンデレラガールズを作るんだと言わんばかりでした。もはや運営はPの希望に沿ったものを作る気は毛頭ないのだろうという確信に近い諦念が支配し、新アイドルへの悪意ともなりつつ広まっていました。
 そんなこんなあっても、総選挙は開催され、それなりの盛り上がりを見せていたのですが、中間発表夢見りあむ3位が待ち構えていました。夢見りあむは登場から話題を一気に持っていっていたのですが、その勢いを総選挙でも発揮したわけです。この「夢見りあむ3位」が、Pの感情を引っ掻き回した結果、当ブログを含むお気持ち怪文書たちが生まれたのです。やっと本題で言いたかった、夢見りあむがなぜお気持ちを量産させたかに入れます。
 夢見りあむに物語がないということが当時言われていました。当ブログの記事でも述べたように、夢見りあむも、シンデレラガールズと関わっていく物語は生まれるので、この主張は間違いです。ならこの主張を完全に無視していいかというとそうではなく、この「物語」を「歴史」に変えて考え直してはどうかと思っています。アイドルにとっての「歴史」とは、Pと積み上げたものです。夢見りあむは当時登場したばかりで、積み上げたものなどほとんどありません。そんなアイドルなのに総選挙3位になれてしまうということは、アイドルのいわば地力を発揮する場である総選挙の票は、アイドルとPの紡いできた歴史の重みや必死の努力ではなく、話題性だけで得られてしまうことが暴露されてしまったのです。運営からPの希望は無視しますというメッセージを受け取りつつも、唯一
運営もおそらく無視できないものとして総選挙をアイドルと共に戦ってきたPたちには、この事実を直視できない者が現れても不思議はないでしょう。Pの今までの活動やアイドルと紡いだ物語としての歴史が、運営ばかりでなく、Pの努力がものを言うと信じられてきた総選挙ですら意味の薄いものなどだと突きつけられたとき、PのPとしてのアイデンティティーは完全に崩壊します。そこで、自分のアイデンティティを守るため、言い換えれば魂を救うために、夢見りあむはシンデレラガールズのアイドルにふさわしくない、とか、投票する人間はおかしい、という主張がなされ、跳梁跋扈するようになった、と考えてよいと思っています。無論、それ以前から堆積していた総選挙への不満も混じりあい、むしろ夢見りあむに希望を見いだしたり、Pと呼ばれる人たちの軽薄さを冷たい目で見ていた人たちの思いなどさまざまな怪文書が表れましたが、これらをお持ち表明発表の大きな流れからの派生と見ても間違いにはならないと考えています。

 ここまで時系列を入れつつ当時起こっていたことの説明を試みてみました。最後にファミ通デレステ特集の話とか今後のデレステの話とかちょっと書いて締めます。

 ファミ通デレステ4周年特集のアンケートの楽曲関連でガルフロが結構ランクインしてました。ガルフロから運営のメッセージを読みとったりしてたのは実は一部熱心なPだけだったのでしょうか。もしくは全部承知のうえで曲の格好よさから投票したのでしょうか。真偽は分かりませんが、ライブが人気だということは傍証されてると思います。まつえりのパフォーマンスも話題になってたし。後は久川姉妹人気も見られました。私はたまに、VelvetRoseより久川姉妹を先に出していたらどうなっていただろうと思っています。

 今後のデレステの話。恒常2週目の流れは緩やかになり、結構な頻度でボイス無しアイドル2枚同時実装も行われています。新しいイベント形式でもボイス無しアイドルの出番が与えられています。このことから、運営の方針はガルフロ当時からは変わっただろうな、と思っています。ただ選挙以外から声がつくかつかないの話はなんとも言えません。運営がライブを視野に入れながら進めていることはもはや明らかですが、そうなるとアイドルにボイスをつけるのにも、ドームライブに立てて歌って踊って演技ができて小話もできてエモ話もできる、というハイスペック声優さんを要求され、この条件を満たす声優さんを探すのは難しいだろうな、と思うからです。総選挙以外からのボイスは期待せず普段のP活動を盛り上げ続け総選挙につなげる他ないのかな、と思います。

今回はこれくらいで。今度は、総選挙でどうやったら票がとれるか、みたいな話をまた別の見方からできたらなあと思ってます。